東京ラーメン

新宿3丁目にある熊本ラーメンの名門「桂花ラーメン」のとなりに昨年開店した九州ラーメン「桜吹雪が風に舞う」テレビでも話題となった新宿ラーメン戦争の一コマである
あらゆる味の一杯が集まる「ラーメンの無国籍都市」東京。昔ながらの東京ラーメンがあれば、全国各地のご当地ラーメンもあり、また東京で生み出された新しい味のラーメンも集う。明治43年、東京浅草に尾崎貫一が「来々軒」という中華食堂を開業。横浜中華街出身のコックが作ったこの店の看板メニューが、醤油味のスープに中華の麺を入れ、チャーシューとシナチク、ねぎをのせた「支那そば」だった。以前から横浜では、中国広東省出身の人が多かったためたくさんの広東料理店があった。「支那そば」は、その中の「湯麺」という麺料理をアレンジして作られたものといわれる。「湯麺」は豚骨からだしをとったものだが、当時の日本人には豚を食べることには馴染みがない。そこで、鶏ガラをベースに鰹節、昆布、煮干しなどを使い、日本そばに似た澄んだあっさりスープを作り出したのだ。「支那そば」は値段が安かったことから、庶民の食べ物として人気を得、東京中に広まった。これが東京ラーメンの発祥である。
 そして今、すっかり庶民の味として定着したラーメン。東京では激しい客の奪い合い、「ラーメン戦争」があちらこちらで勃発している。巨大都市だけに、一旦人気がでればすさまじい数の人々が店頭に行列を作るのだ。「春木屋」、「丸信」、「丸福」といった老舗が集まるラーメンの聖地とまでいわれるJR荻窪駅周辺地区、豚骨ラーメン「なんでんかんでん」で一躍有名になった首都圏の大動脈環状七号線沿道などの従来の激戦区に加え、最近もっとも注目をあびているのが、ラーメン専門店だけで約80軒はあるという、JR新宿駅東口から新宿3丁目にかけてのエリア。ここは、「新宿ラーメン戦争」という呼び名でたびたびマスコミにもとりあげられる大激戦区だ。その中でいち早く長蛇の列を作ったのが1998年開店の「麺屋・武蔵」。さらに「武蔵」で修行をつんだ店主が開いた「竈KAMADO」、フレンチのシェフである店主が開いた「佐の屋源左衛門」など個性溢れる人気店が登場し、今一番ホットなエリアとなっている。

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