食材にこだわるラーメン店

 豚ガラ、鶏ガラから進化し続けるラーメンも今やより味の個性化、多様化を求められる時代となりラーメン店としても如何に支持されるラーメンを作り提供するかが課題となりつつあるが原点のガラスープの旨さで勝負するのも一つのラーメン店のあるべき姿ではないだろうか。又一方ではその食材のこだわりは良いが生かし切れずにいる店も散見出来るが、いかがなものか?こだわりの食材は、生かさなければこだわりの意味なし。一方では、高齢化、少子化、女性客を意識したヘルシー指向の食材の追及も求められる。
 その中にあって恐らく道内では勿論一番こだわりの食材使用の店はここ、「支那そばや」(札幌市・中央区)であろう。名古屋コーチンの丸鶏と卵、和歌山天然醸造醤油、中国福建省の「福塩」(開店時の伊豆大島産自然海塩、海の精から変えた)、沖縄産粟国の塩、青森陸奥湾産帆立具柱、枕崎産本節、屋久島産さば節、自家製の麺も道産はるゆたか、コーチンの卵、内モンゴルのカン水、薬味、具もワンタンにコーチンの挽肉、静岡県由比町の生桜エビ、ネギに京都「九条ネギ」、海苔は熊本産「有明のり」のこだわりは旨さに表現されて価格も納得出来る。
 今年の4月25日、オープン以来ネットの情報等で高評価を得ている店、「麺屋三四郎」も食材にこだわるラーメン店のひとつだ。前職は、旅行会社の添乗員(海外殆ど)でラーメンに魅せられ家族ごと来道してから修行先を決めたというほどでラーメンに対する姿勢は、並々ならぬものが感じられる。
「山頭火」で2年修行後オープン。店も仲通りで一見目立たないが店内も清潔感溢れ接客もスマートで他のラーメン店にない洗練さを感じる。限定の潮(しお)ラーメン(鶏ベース20食)には、北海道では、この店だけであろう。鯛干し(東京)、調布の「千ひろ」で使っているが。また「さんま節」も道内初であろう。これは、あの東京、新宿麺屋「武蔵」で使っていることは、あまりにも有名!これを機に北海道でもより魚ダシにこだわる店が増えるのではないかと推測される。塩は、沖縄のイリ塩使用で各素材の旨さを見事に引き出されている。インパクトは、少ないがついつい飲み進み飲み干してしまう程。麺は、旭川加藤ラーメンの特注で加藤ラーメンの中でももっとも細いという細麺使用。
 他店でもこだわりの食材は数々。以下列挙しよう。チャーシューに本ロースの「ぜにばこ拉麺屋」(小樽市・桂岡)辛みそに本場韓国の唐辛子「冬冬」(札幌市白石区、清田区)羅臼の海洋深海水とその濃縮塩水、トンコツはホテルご用達のアルカリイオン水飼育の豚「ラー軒」(札幌市・南区)故郷利尻産の昆布を生かす「小巾亭」(札幌市・中央区)中国福建省の高価な「福塩」の「園萬店」(札幌市白石区)道産豚の生骨生肉にこだわり「えれのラーメン」(札幌市白石区)中国三億年前の岩塩を独自ルートで入手「どっこ」(札幌市中央区)又「鳳凰」と云う深層海水の「天然塩」の「蘭花」(札幌市東区)鹿児島県直送の黒豚チャーシュー「末広」(札幌市白石区)減農薬の野菜、しょうゆ、みそも減塩「龍(RON)」(札幌市東区)海藻類(岩ノリ、昆布、茎ワカメ、フノリ、ワカメ)にこだわる「成龍」(石狩市花川南)日本一のダシ昆布、尾札部昆布使用「麺くい」(札幌市中央区)等々に枚挙にいとまはない。ラーメンの味に究極はない。食材を生かし切ってこれからもより旨い!ラーメンを食べさせて欲しいものだ!

支那そばや 醤油ラーメン
素材の鬼と呼ばれるラーメン界のカリスマ、佐野実さんののれん分けの店。全国から集めた材料の個性を生かし、バランスのとれた絶妙の味にしあがっている。写真は、醤油ラーメン750円

屋号 住所 定休日
支那そばや 札幌市中央区南3条西6丁目(狸小路市場内) 不定休
麺屋「三四郎」 札幌市中央区南8条西13丁目3-35 月曜日
ぜにばこ拉麺屋 小樽市桂岡町2-2
冬冬(白石店) 札幌市白石区東札幌2条6丁目7-14
冬冬(北野店) 札幌市北野7条1丁目2-1
ラー軒 札幌市南区北ノ沢8丁目
小巾亭 札幌市中央区南8条西13丁目4-3 日・祝日
園萬店 札幌市白石区本郷通3丁目南3-9
えれのラーメン 札幌市白石区北郷2条14丁目3-21 火、第2水曜日
どっこ 札幌市中央区南7条西15丁目2-1 第1、第3月曜日
蘭花 札幌市東区北17条東15丁目4-30 第1、第3月曜日
末広 札幌市白石区栄通8丁目1-3
龍(RON) 札幌市東区北7条東8丁目2-18(ビール園西隣り) 不定休
成龍 石狩市花川南3条4丁目若葉ビル1階
麺くい 札幌市中央区南22条西10丁目5-1


戻る

ラーメン用語辞典これであなたもラーメン通おいしいラーメンを家庭でつくろうご当地ラーメンと札幌ラーメンラーメン店開業ネット解説ラーメンのひみつラーメンワンダーランド