チャーシュー

チャーシュー 具の中でも花形的存在であるチャーシュー。かつては、その厚みや枚数の多い少ないがラーメン店選びの基準になるなることも多かった。現在でもラーメンの具の中では、ダントツの人気をもっていると言って過言ではない。
 ところでこのチャーシュー、漢字では、「叉焼」と書く。「叉焼」は、本来、中国に古くから伝わる豚肉調理法のひとつで下味をつけた脂身の少ない豚のもも肉を紅糟(ホンサオ)とよばれる赤いタレをたっぷりとかけ、焼釜と呼ばれる特製の釜で、じっくり焼いたもの。
なおこれと似た方法が「焼豚」と呼ばれる調理方法、これも「叉焼」と同様、専用の炉で焼くのだが、「叉焼」との大きな違いは、豚の三枚肉を使い、 紅糟(ホンサオ)でなく、塩やコショウをすり込む方法。 脂身がついているので、「叉焼」よりは脂っこいのが特徴だ。
 しかし現在、前述の「叉焼」、「焼豚」といった調理方法でチャーシューをつくるラーメン店はほとんどないのが現状だ。その多くは、豚のバラ肉、もも肉、肩ロースをたこ糸で縛り、塩、コショウで下味をつけた醤油ベースのタレでグツグツと煮こむという方法がとられるからだ。この調理方法は、「叉焼」や「焼豚」のように“焼く”のではなく“煮る”方法、つまり「煮豚」という調理方法。我々は、この煮豚をチャーシューと呼んで食べているわけなのです。
 なお札幌味噌ラーメンにおいては、チャーシューではなく、挽肉を使うお店も多くあります。味噌と挽肉の組み合わせは意外なほどマッチします。ちなみに味噌ラーメンの元祖「味の三平」では、この挽肉がチャーシューの代わりに使われています。
 さて最後にチャーシューで使用する食肉の部位の特徴を簡単に述べます。

●かたロース
煮崩れしやすく、味がしみこみにくいため、仕込みが難しい。出来あがりは、口あたりが良くやわらかい。
●そともも
味がしみこみやすく煮崩れしにくい。出来あがりは、比較的固めとなる。
●うちもも
かたロースとそとももとの中間的素材で味が比較的しみこみやすく煮崩れしにくい。出来あがりは、かたロースほどではないがやわらかい。
●バラ
赤肉と脂肪が層になっているが煮崩れはしにくい。脂身を外側になるように巻いてつくる。出来あがりは、とろけるような口あたりが特徴。


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