元だれ

醤油だれ   味噌だれ   塩だれ

醤油だれ

 日本が世界に誇る調味料醤油をベースにした醤油ラーメン。醤油は、日本民族の好みを最大限に考慮して作られたものであるため、醤油ラーメンこそがラーメンの本道と言う人も多くいます。
 醤油の種類には、濃口醤油、淡口(うすくち)醤油、溜まり醤油、再仕込み醤油、白醤油の5種類があります。醤油たれを作る際、ガラスープの風味を壊さない点では、淡口醤油が一般的に好まれます。 濃口醤油の中には、ブランデー、コーヒー、バニラ、ウイスキーなど120種もの香りの成分が確認されていますので、素材の持ち味を隠してしまう恐れがあるからです。その点、醤油そのものの風味を抑えた淡口醤油の方が素材の持ち味をうまく生かすことができます。ただこれも扱い方しだいで淡口醤油だけではコクの点で不足しますので、濃口醤油も併用して風味を高めていく方が、より美味しいスープが出来上がるとも言えます。またラーメン屋さんの中には、タイやベトナム料理で使うニョクマム、ナムプラーなどの魚醤を加えるお店もあります。
  醤油たれの作り方にはいろいろな方法がありますが、チャーシューの肉汁の旨みが溶けこんだ煮汁に、醤油や酒、ニンニク、生姜や香辛料などを加えて煮こむといった方法がもっとも一般的と言えるでしょう。

しょうゆの種類 特徴
淡口醤油 色は薄いが塩分は、高い。出し汁やみりんと相性が良い
濃口醤油 香りが強く、肉や魚の生ぐささを消す
溜まり醤油 大豆が主原料。色は、濃いが香りと塩分はおさえめ
白醤油 小麦と少量の大豆が原料、材料の風味や色を生かす料理にむく
再仕込み醤油 濃い口しょうゆに麹を加えて二次発酵させたもの。味、色とも濃厚

◎もっと詳しく知りたい人へ
ヤマサのしょうゆ工場見学
千葉県銚子市にあるヤマサのしょうゆ工場のバーチャル見学、醤油のできる過程が分り易く解説されています。

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味噌だれ

 札幌ラーメンの代名詞とも言える味噌ラーメンは、味噌自体のおいしさがスープの味を作っています。味噌には、独特の強烈な風味がありますので、淡白な旨味のスープですと味噌の強烈な個性に負けてしまいます。こってりとした味のスープであって初めて味噌の個性に負けず、スープの旨味も生かされてくるのです。しかも味噌の中の大豆たんぱく質には、スープの油を吸収する作用がありますのでこってりとしたスープであっても、油ぎった味を隠してくれる効果があります。
 味噌の種類は多種多様ですが、原料からの分類では米味噌の生産が味噌全体の80%を占めています。米味噌の他には、麦味噌、豆味噌もあります。また原料は同じでも、製法の違いにより赤味噌ができたり白味噌になったりします。北海道でもっとも好まれるのは、米味噌の白味噌タイプですが、このタイプはまず大豆を煮て塩と米麹を加え、短期熟成で商品化されたものです。味噌だれに使用する味噌は、大豆の使用比率の高い新潟産の味噌や仙台味噌になります。西京味噌のように大豆の使用比率の少ない味噌や風味の強烈なたまり味噌は、味のバランスが崩れるのであまり味噌ラーメンスープには向かない傾向があるようです。
 味噌だれの作り方は、大豆比率の高い味噌を2~3種類ブレンドし、そこに玉ねぎや人参などの数種類の野菜やりんご、桃などの果物をすりおろして入れ、煮こむといった方法が一般的ですが、中には、5種類以上の味噌をブレンドしたりバター、ワイン、スキムミルク、粉昆布や各種香辛料などを加えたりするお店もあり、その作り方のバリエーションは想像以上に多種多様です。

◎もっと詳しく知りたい人へ
みそ健康づくり委員会
全国各地にあるお国自慢のみその紹介や味噌料理のレシピー集など味噌に関わることなら大抵のことは、わかります。

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塩だれ

 ラーメンの歴史は新しく、元々は中国の麺料理がルーツで明治時代後期に広東料理の「湯麺」を日本風にアレンジして作られたものといわれています。この「湯麺」が塩味であったことから塩ラーメンは、日本におけるラーメンの原型にもっとも近いものと言えます。また塩味は、シンプルであるがゆえに素材の味がそのままスープの味に反映するため、ある意味では、作るのがもっとも難しいラーメンともいえます。
 さて日本では、海水をろ過してイオン交換膜で濃縮し、さらに真空式蒸発缶で濃縮し遠心分離器で脱水し乾燥して塩を作っています。この方法ですと、塩化ナトリウムの純度が高く不純物がほとんどありません。ただ最近は、天然塩と呼ばれる、塩化ナトリウムに「にがり」と呼ばれるミネラル分が多く含まれた塩が、その複雑な味とコクから注目を集めています。塩たれを作る際にもこのような塩が今注目を浴びています。たとえば「赤穂の塩」や「海洋深層水」(水深200メートル以下の海水のことで低温のため細菌が少なく栄養分も豊富と言われている)をろ過した塩などは良い例でしょう。
 塩だれの一般的な作り方としては、みりんやお酒、醤油などに塩を溶かして、調味料や砂糖を加える方法がもっとも一般的です。

◎もっと詳しく知りたい人へ
財団法人塩事業センター
塩の製造方法や塩を料理で使う場合のコツ等が紹介されています。


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